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Column コラム 2040年以降も持続する医院経営を、若手医師とともにアップデートする

お役立ちコラム 2025年11月01日(土)
2025年11月01日(土)

2040年以降も持続する医院経営を、若手医師とともにアップデートする

お役立ちコラム

■ 医業承継は“終わり”ではなく、次の時代へのアップデート

医業承継というと、いまだに「バトンタッチ=経営の終わり」と考える先生も少なくありません。
しかし近年では、承継を契機に医院を再設計する動きが目立っています。

少子高齢化、医師の世代交代、スタッフの価値観変化、デジタル技術の進展——
こうした環境変化を背景に、「承継=持続のためのアップデート」という考え方が現実的なトレンドになりつつあります。


■ 電子カルテ化は“入口”にすぎない:デジタル化がもたらす持続性

デジタル化の波は、いまや全ての医療現場に及んでいます。
電子カルテの導入は当然の流れですが、それだけで“持続的な医院”と呼ぶには不十分です。

  • オンライン予約・問診による受付業務の効率化

  • LINE・アプリによる患者フォローアップや服薬指導

  • 経営データの可視化による採算改善

  • AIによる診療補助や情報整理

これらを取り入れることで、医師が診療以外に費やしていた時間が再び患者に戻るという効果が生まれます。
若手医師はこうしたデジタルツールに慣れており、導入や運用にも柔軟です。
一方で、ベテラン医師が持つ“診療現場の感覚”や“患者心理への理解”が組み合わさることで、技術と人間性の両立が可能になります。


■ スタッフの若返りと組織文化の再設計

医院経営の持続性を考えるうえで、スタッフ構成の世代交代も避けて通れません。
リーダー層の高齢化、人手不足、働き方の多様化など、変化のスピードは速まっています。

ここでも、若手医師や中堅スタッフが果たす役割は大きいです。
新しい雇用制度、柔軟な勤務形態、デジタルツールを使った情報共有など、次世代型の組織づくりを提案できるのは、若い世代の力です。

一方で、長年医院を支えてきたスタッフとの信頼関係やチームの文化をどう守るかは、ベテラン医師だからこそ果たせる役割です。
この二つのバランスがとれた医院ほど、承継後の離職率が低く、安定した診療を維持しています。


■ 在宅医療と自由診療――「複線化」が経営の安定を生む

2040年を見据えたとき、外来中心の単線型経営モデルでは持続が難しくなります。
医師不足、患者層の高齢化、診療報酬の抑制などを考えれば、在宅医療自由診療といった複線的な収益構造が不可欠です。

  • 在宅医療:地域包括ケアとの連携で、慢性期患者の支援基盤に。

  • 自由診療:予防医療など、地域住民の新しい健康ニーズに対応。

これらの領域をどう取り入れるかが、次世代医院の分岐点になります。
若手医師の柔軟な思考とデジタル活用力が、この変革の推進力になるでしょう。


■ 若手医師がもたらす“変化のエッセンス”、ベテラン医師が残す“信頼の土台”

医院が次の時代に向けて進化するためには、新旧の融合が必要です。



領域ベテラン医師の強み若手医師の強み
患者・地域との信頼関係長年の診療で築いた深い関係性SNSや情報発信で新たな層を獲得
経営観地域に根ざした安定運営データ活用・新サービス構築
診療スタイル患者の“生活背景”まで見通す診療科学的根拠・チーム医療の推進
医院の方向性“守る”医療文化“広げる”医療文化


この二つの視点が交わると、医院は「伝統」と「革新」を両立した存在になります。
これは理想論ではなく、少しづつ各地で進みつつある現実的な潮流です。


■ 医業承継のトレンドは「共に働く期間」を設けること

最近では、承継時に3〜5年程度の“共働期間”を設定するケースが増えています。
ベテラン医師が患者と地域の“空気”を伝え、若手医師が経営や技術の刷新を進める。

この期間は、単なる引き継ぎではなく、医院を次のステージに進化させるための共同プロジェクトです。
承継後に一気に世代交代するよりも、段階的な変化の方がスタッフも患者も安心できます。

「共に働く時間」こそが、医院の未来を滑らかにつなぐ新しい医業承継の形です。


■ おわりに

2040年以降の医院経営は、変化に適応する力が問われます。
電子カルテの導入だけでなく、デジタル化・人材多様化・診療領域の拡張をどう組み合わせるか。
そして、若手医師とベテラン医師がそれぞれの強みを持ち寄り、
「守る」と「変える」を両立させることが鍵となります。

医業承継は、過去を引き継ぐ行為ではなく、
未来を設計する経営行動へと変わりつつあります。
その潮流を読み取り、自院の10年後・20年後を今から描く。
それが、2040年を超えても続く医院経営の第一歩です。

ケアネット医業承継チーム

ケアネットの医業承継チームは、業界経験が長いベテランアドバイザーを中心に、 税務や法務について豊富な専門知識を有する専門コンサルタント、幅広いサポート体制をもつサポートメンバーで構成されております。 専門性の高いメンバーが複数人で関わるチーム制を採用することで、お客様にご満足いただけるサポートや運用体制をご用意しております。 診療所の医業承継に特化をした、全国でも数少ない医業承継チームのノウハウで、開業医の先生方の『後継者問題』の解決に寄与できるよう、誠心誠意サポートさせていただきます。

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